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2016 TICKET

【当日券情報】パスカル・ロジェ ピアノ・リサイタル 葛飾北斎に魅せられたドビュッシーの世界

「『すみだ北斎美術館』開館記念企画 パスカル・ロジェ ピアノ・リサイタル 葛飾北斎に魅せられたドビュッシーの世界」の当日券は、18:00より販売を開始いたします。(現金のみ)

当日券:全席指定S¥5,000 A¥4,000 学生¥3,000

皆様のご来場をお待ちしております。
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日時:2016年11月19日(土)18:30開場/19:00開演
会場:すみだトリフォニーホール
曲目:ドビュッシー:前奏曲 第1集、第2集


<公演によせて> ―― パスカル・ロジェ

 視覚芸術はいつの時代も大きな影響力を持っています。ハーモニーは色であり、フレーズは風景画のようで、フランス作品において、特にドビュッシーではこのような連想が強く表れてきます。
 ドビュッシーは真に革新的な存在でした。突然現れた新たな和音、音階、音色によって、歴史を完全に変えてしまったのです。彼自身は「印象主義者」と呼ばれることを拒んだものの、実際はとても印象主義的であり、その意味で彼の音楽は、見て、感じ、嗅ぐことすらできるほど“視覚的な”ものなのです。
 ドビュッシーの音楽には、水、風、太陽、雪、月、雲、そして「海」などの自然の要素が度々登場します。葛飾北斎が描いた大波はドビュッシーの『海』の初稿で表紙を飾りました。私にとって最も重要なことは、ドビュッシーと葛飾北斎は私たちの想像力を掻き立てる存在であるということです。彼らは私たちに、音やイメージを超えて、私たち自身の感覚や感情の世界を見つけるよう求めているのです。偉大な芸術家の本質は描いたり見せつけたりするものではなく、芸術の力とは、感動を呼び起こし夢や感情を抱かせるものなのです。私は演奏者として、心に触れ揺り動かしたいのです。ドビュッシーの音楽は、聴衆を感動させるのに最も適した音や色を、私にもたらしてくれます。
 現代におけるフランスと日本の芸術性のつながりは、視覚や音楽だけでなく、その様式にまで及んでいます。ドビュッシーの24の前奏曲は私に俳句を連想させ、短く簡明なそれらは詩と創造の世界へと誘います。風景、雪の冷たさ、イタリア半島の暑さ、霧や風、寺社に射す月の光、不思議な妖精…。皆さんに、2人の天才による視覚と感覚の世界をお楽しみいただけるよう、願っています。