10.21
2016 CD

トーマス・ザンデルリンク、「ウストヴォルスカヤ/シルヴェストロフ/カンチェリ:ピアノと管弦楽のための作品集」リリース!

トーマス・ザンデルリンクとシュトゥットガルト室内管弦楽団による、現代作品集がリリースされました。
ザンデルリンク_ウストヴォルスカヤ/シルヴェストロフ/カンチェリ:ピアノと管弦楽のための作品集
ウストヴォルスカヤ/シルヴェストロフ/カンチェリ:ピアノと管弦楽のための作品集

ロシア周辺の3人の現代作曲家が書いたピアノと管弦楽のための作品集。どの曲も親しみやすく耳に優しいものばかりです。ショスタコーヴィチに師事し、強い影響を受けたペトログラード生まれの女性作曲家、ウストヴォリスカヤ。その作品は常にショスタコーヴィチと比較されるも、独自の神秘的な作風は一部の愛好家に強く愛されています。この《協奏曲》は幾分調性感に支えられながらも、その音列は不可思議な肌触りを持っており、決して溶け合うことのないティンパニの響きが独特な味わいを加えています。シルヴェストロフの《ポストリュード》は想像通りの穏やかな作品。ロマン派の残滓が色濃く感じられる静謐な響きに彩られています。カンチェリの《SIO=そよ風》は、彼の故郷であるグルジア民謡が効果的に用いられた印象的な音楽です。こちらはドレスデン・シュターツカペレ創立450周年の委嘱作品で、懐かしいメロディを伴いながら吹いて来る風がダイレクトにイメージできる曲です。最後のシルヴェストロフの「賛歌」は冒頭の3秒を聴いただけでなぜか涙が溢れてくるほどの懐かしさを伴う"心にしみる曲"です。


ガリーナ・ウストヴォリスカヤ(1919-2006):ピアノ、弦楽オーケストラとティンパニのための協奏曲(1946)*
ヴァレンティン・シルヴェストロフ(1937-):4つのポストリュード(2004)**
ギヤ・カンチェリ(1935-):弦楽オーケストラ、ピアノとパーカッションのための《SIO》(1998)**
シルヴェストロフ:賛歌 2001

*オリジナル版にて録音(2015年に出版されたスコアは、彼女の夫によって第220小節と222小節が改編されています)
**世界初録音

エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)
ユルゲン・シュピチュカ(ティンパニ&パーカッション)
トーマス・ザンデルリンク(指揮)
シュトゥットガルト室内管弦楽団

[Grand Piano]