イゴール・グルップマン Igor Gruppman

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プロフィール

 様々な芸術的分野で活躍するイゴール・グルップマンは、深い音楽解釈と鋭敏な演奏テクニックが世界中で絶賛されており、指揮者、ソリスト、コンサートマスターとして活躍している。
 現在、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務めるほか、最近ではロンドン交響楽団やロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のゲスト・コンサートマスターを務めた。また、アカデミー室内管弦楽団では、ゲオルク・ショルティ、ヴァレリー・ゲルギエフ、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、コリン・ディヴィス、サイモン・ラトル、ベルナルド・ハイティンク、ヤニック・ネゼ=セガン等の一流指揮者と共演し、多大な影響を受けた。
 指揮者の活動も盛んに行っており、世界各国のオーケストラに客演している。2005~09年の間、ロッテルダム室内管弦楽団の音楽監督兼コンサートマスターを務めた。指揮者としてのデビューは、2006/07シーズンのロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団との共演であった。2008年、急病のゲルギエフに代わってマリインスキー劇場管弦楽団を指揮し、大成功をおさめ、以後ゲルギエフ自身に招かれて同団に定期的に客演している。またゲルギエフの誘いを受け、2009年に新結成されたマリインスキー・ストラディヴァリ・オーケストラにも数多く客演し、2010年のミッケリ音楽祭やアジアツアーを成功させた。これらの活躍を受け、マリインスキー劇場の名誉あるアーティスト・オブ・マンスに選出された。
 アメリカ国内では、ソルトレイク・シティにあるテンプル・スクエア・オーケストラの首席指揮者を務めている。このオーケストラにはルネ・フレミングやブリン・ターフェル、イダ・ヘンデル等も登場し、コンサートの多くが国内外で放映されている。アジアでは、指揮者およびソリストとしてソウル・フィルハーモニー管弦楽団と数多く共演している。
 ソリストとしては、ゲルギエフ指揮ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団とブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲、ネゼ=セガン指揮同団とプロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番で共演し、大喝采を浴びた。
 CDは、これまでに『ベルリオーズ:夢とカプリッチョ』(ナクソス)、『レスピーギ:秋の詩』(コッホ)等をリリースしている。とりわけ『ミクローシュ:協奏交響曲&ヴァイオリン協奏曲』(コッホ)は、ハイフェッツの委嘱により書かれた作品で、ハイフェッツの録音以後初となるレコーディングであった。サンディエゴ室内管弦楽団と録音した『アーノルド:2つのヴァイオリンのための協奏曲』(コッホ)は、プロデューサーのマイケル・ファインが1994年グラミー賞を受賞。2008年、アカデミー室内管弦楽団のメンバーと共に録音した『ブラームス:ピアノ五重奏曲 ヘ短調(弦楽版)&ピアノ三重奏曲 イ長調』(ビダルフ)をリリースしたほか、ビデオ・アーティスト・インターナショナルより、指揮者、ソリスト、室内楽奏者という複数の顔を持つグルップマンを特集したDVDが発売された。
 モスクワ音楽院でレオニード・コーガンとムスティスラフ・ロストロポーヴィチに、その後ロサンジェルスでヤッシャ・ハイフェッツに師事。現在、ロッテルダム音楽院で後進の指導にあたる。イゴールとヴェスナのグルップマン夫妻は、2002年にグルップマン国際ヴァイオリン協会を共同設立しており、テレビ会議の技術を用いて世界中の才能ある若い音楽家を育成している。
使用楽器は、エラスムス財団貸与のストラディヴァリウス「ジュール・ガルサン」(1731年製)。