ヨルダン・カムツァロフ Yordan Kamdzhalov

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プロフィール

 ブルガリアに生まれ、ベルリン芸術大学で指揮を学ぶ。2011年よりハイデルベルク市に満場一致で任命され、ハイデルベルク古城音楽祭の音楽監督および首席指揮者、ハイデルベルク歌劇場、ハイデルベルク・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務めた。現在はハイデルベルク歌劇場、ハイデルベルク・フィルハーモニー管弦楽団、ソフィア国立フィルハーモニック管弦楽団の首席客演指揮者を務めている。
 これまでに、ベルリン・ドイツ交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団、ボン・ベートーヴェン管弦楽団、バーゼル交響楽団、ハンブルク交響楽団、ポルトガル交響楽団、トスカーナ管弦楽団、イギリス室内管弦楽団等と共演し、エサ=ペッカ・サロネンのアシスタントとしてはロサンゼルス・フィルハーモニックを指揮した。ヘルシンキ・バロック管弦楽団とは、メゾ・ソプラノのヴェッセリーナ・カサロヴァと共に世界ツアーを行ったほか、日本では、東京フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団を指揮している。オペラでは、ベルリン・コーミッシェ・オーパーで「カルメン」と「ホフマン物語」、ボルティモア歌劇場で「ラ・ボエーム」を指揮するほか、コンテンポラリー・アンサンブル団体であるムジークファブリックとのボストンでの現代作品を初演するなど、その活躍は多岐にわたる。
 2009年、パヌラ国際指揮者コンクールにて満場一致で第1位を獲得し、その翌年にはマーラー国際指揮者コンクールで第3位入賞を果たした。また、エサ=ペッカ・サロネン、ロリン・マゼール、ウラディミール・ユロフスキなどの一流指揮者たちを指導者として抱えるアリアンツ文化プログラムの一環として、フィルハーモニア管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団でアシスタントとして活躍した。
 ハイデルベルクでの主なハイライトは、2012年のハイデルベルク歌劇場のリニューアル・オープンでチャイコフスキーの「マゼッパ」やヴォルフガング・リームの新作品「ディオニュソス」を指揮し、ドイツのオペラ誌オペルンヴェルトの「ベスト・パフォーマンス・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。また、クリスティアンヌ・ストーティンとのマーラーの「大地の歌」や、ブルックナーの交響曲第9番は絶賛された。
 現代音楽や天文学への造詣は深く、NASAは、天文学への熱い情熱と、音楽の世界と宇宙の魅力を繋いだ功績に対して、新たに発見した惑星に「カムツァロフ」と名付けた。また近年、学会と共に「エヴォリューション」と題した連続演奏会を開始し、ヘンリク・グレツキの交響曲第2番「コペルニクス」を指揮した。ハイデルベルク春の音楽祭では、グレツキの交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」も指揮している。また、アンサンブル団体“Innorelatio”の音楽監督および首席指揮者を務め、ケルンのムジークファブリックや、フランクフルトのアンサンブル・モダン、ジュネーヴのアンサンブル・コントレチャンプス等と共演している。
 2007年、ルツェルン音楽祭に参加し、ピエール・ブーレーズのワークショップや、シュトックハウゼンの「三群のオーケストラのためのグルッペン」の公開演奏を行った。ドイツ・デビューは2005年、ベルリン・コーミッシェ・オーパーとの共同製作で、ベンヤミン・シュヴァイツァーの歌劇「バートルビーの情報」の世界初演であった。