イザベル・ファン・クーレン Isabelle van Keulen

Isabelle van Keulen

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プロフィール

“彼女のゆるぎない音楽的知性、そして優しく心に染み入るようなこの曲に対する見事な直感力と鮮明な音が組み合わさっている…まさに魔法のようだ”
――ガーディアン紙

 オランダ生まれ。6歳でヴァイオリンを始める。アムステルダム音楽院で学んだ後、ザルツブルク・モーツァルテウム大学でシャンドール・ヴェーグに師事。
 1984年ユーロビジョン・ヤング・ミュージシャンズで優勝を飾る。この音楽コンクールはヨーロッパ全域でテレビ中継され、一躍注目を集めた。楽譜に誠実に向き合い、隅々まで意識を行きわたらせて音楽にアプローチするだけでなく、聴衆や共演者たちとコミュニケーションを図り、それによってインスピレーションに満ち活き活きとした熱狂的な音楽を作り出している。
 多彩な才能を持ち、ヴァイオリンおよびヴィオラ奏者として世界中を魅了している。あらゆる編成で室内楽に取り組み、室内オーケストラで弾き振りも行う。ロナルド・ブラウティハム(ピアノ)、クリスティアンネ・ストーテイン(メゾソプラノ)、シャロン・カム(クラリネット)などと長年にわたり共演を重ねており、1997年から2006年にはデルフト室内楽音楽祭の芸術監督を務めた。2019年よりノイス・ドイツ・チェンバー・アカデミーの芸術監督を務めている。
 ソリストとしてこれまでに、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団、NHK交響楽団などの主要オーケストラと共演を重ね、ノルウェー室内管弦楽団にはヴァイオリンとヴィオラの双方を携え客演した。また指揮者では、ワレリー・ゲルギエフ、フィリップ・フェレヴェッヘ、ネーメ・ヤルヴィ、パーヴォ・ヤルヴィ、アンドリス・ネルソンス、サー・ネヴィル・マリナー、サー・ロジャー・ノリントン、ジョセフ・スウェンセン、オスモ・ヴァンスカ、マリオ・ヴェンツァーゴ、ヒュー・ウルフ、デイヴィッド・ジンマン、トーマス・ダウスゴー、サー・マーク・エルダーなどと共演している。
 レパートリーは幅広く、アンリ・デュティユー、ジョン・アダムズ、レーラ・アウエルバッハ、オリヴァー・ナッセン、ブレット・ディーンなど20~21世紀の作曲家にもおよぶ。テオ・ルヴェンディからヴァイオリン協奏曲を献呈されたほか、コリン・マシューズ、エルンスト・クルシェネク、アラン・ペッテション、フェルッチョ・ブゾーニといった知られざる作曲家たちの作品を好んで取り上げている。また、パーヴォ・ヤルヴィ指揮バーミンガム市交響楽団との共演で、エリッキ=スヴェン・トゥールから献呈されたヴァイオリン協奏曲の録音をリリースし、高い評価を獲得した。
 これまでに数多くの作品をレコーディングしており、近年はシャンドスからベルク:ヴァイオリン協奏曲(マリオ・ヴェンツァーゴ/エーテボリ交響楽団)、ベルリン・クラシックスからモーツァルト:クラリネット五重奏曲をリリース。ロナルド・ブラウティハムとの録音は、チャンネル・クラシックスからR.シュトラウス、ニーノ・ロータ、レスピーギを収録した『ヴァイオリン・ソナタ集』のほか、『プロコフィエフ:ヴァイオリンとピアノのための作品全集』がリリースされている。自身がメンバーを務めるレオポルド弦楽三重奏団では、ハイペリオンからの『J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲(弦楽三重奏版)』が名盤として名高い。2011年からイザベル・ファン・クーレン・アンサンブルとしての活動も行い、3枚のピアソラ・アルバムをリリース。ヨーロッパの主要音楽祭などにも定期的に招かれ絶賛されている。
 現在、ルツェルン音楽大学で後進の指導にもあたっている。