堀江 真理子 Mariko Horie

Mariko Horie

プロフィール

 東京藝術大学附属音楽高校を経て東京藝術大学へ入学。在学中にフランス政府給費留学生として渡仏、パリ国立高等音楽院ピアノ科、室内楽科を卒業。さらに同音楽院の第三課程(大学院)を修了する。三浦浩、井口秋子、安川加壽子、アルド・チッコリーニ、ジャン・ユボー、アンリエット・ピュイグ=ロジェの各氏に師事。
 プラハ国際音楽コンクール室内楽二重奏部門第1位、ジュネーブ国際音楽コンクールで銀メダル(1位なしの第3位)併せてポール・ストレット賞を受賞。
 パリ室内管弦楽団、東響、読響、N響、新日フィル、オーケストラ・アンサンブル金沢等と協演。フランスをはじめヨーロッパ、アジアの各地でリサイタルや音楽祭に出演。内外の演奏家たちとの室内楽、ピアノ2台や連弾など多彩なコンサート活動を行っている。
 バロック時代から近代まで幅広いレパートリーを持つが、特にガブリエル・フォーレはライフワークの作曲家として取り組んでおり1993~1995年にかけて「フォーレ・ピアノ曲・室内楽曲全曲演奏会」(8回シリーズ)を東京で開催。1995年にパリで「フォーレ 生誕150年記念コンサート」、さらに2004~2005年に「フォーレの肖像」(3回シリーズ)を開催、内外から高く評価された。
 2007年には明治生まれの作曲家9人のピアノ作品のリサイタルを開催し、意欲的な企画とその演奏は絶賛され、同時にリリースしたCD「1900年 啓かれた日本のピアノ」はレコード芸術誌の特選盤に選ばれた。
 さらに2009年~2013年にかけてシリーズで行ったレクチャーコンサート「日本のクラシック音楽の歩み」は、明治から昭和初期にかけての日本における西洋音楽史を系統的に辿り好評を得る。
 2016年には矢代秋雄没後40年を記念して矢代のピアノ作品とピアノが入った室内楽作品のコンサート「矢代秋雄へのオマージュ」を開催。
 明治から昭和初期に生まれた邦人作曲家の作品演奏にも力を注いでいる。
 2020年にリサイタルのライヴ録音によるCD「フランス音楽黄金期の至宝」をリリース、音楽各誌で高く評価され、レコード芸術誌の特選盤になる。
 またペダルの教則本を執筆。「堀江真理子のピアノ・ペダルテクニック 基礎編」及び「実践編」「ペダルの練習帳I」がピアノ指導者や学習者に大きな反響を呼び、全国各地で講座や公開レッスンを展開している。 
 尚美学園大学名誉教授。国際ピアノデュオ協会会長。

ディスコグラフィー

フランス音楽黄金期の至宝
フランス音楽黄金期の至宝
プーランク:メランコリー/間奏曲 変イ長調
サティ:ジムノペディ 第1番/グノシエンヌ 第2番
ラヴェル:《鏡》
フォーレ:ピアノ五重奏曲 第2番 ハ短調 op.115

堀江真理子(ピアノ)
N響メンバーによる弦楽四重奏団
 大宮 臨太郎(第1ヴァイオリン)
 横溝 耕一(第2ヴァイオリン)
 中竹 英昭(ヴィオラ)
 宮坂 拡志(チェロ)

[ライヴノーツ]
フォーレ:ピアノ名曲集
フォーレ:ピアノ名曲集
フォーレ:
舟歌 第1番 イ短調 op.26/即興曲 第2番 ヘ短調 op.31/夜想曲 第5番 変ロ長調 op.37
舟歌 第3番 変ト長調 op.42/即興曲 第3番 変イ長調 op.34/ヴァルス・カプリス 第2番 変ニ長調 op.38
夜想曲 第6番 変ニ長調 op.63/夜想曲 第7番 嬰ハ短調 op.74/舟歌 第6番 変ホ長調 op.70
主題と変奏 嬰ハ短調 op.73

[Livenotes]
1900年 啓かれた日本のピアノ
1900年 啓かれた日本のピアノ
滝 廉太郎:メヌエット(1900)/憾(1903)
山田 耕筰:夜の詩曲(1917)/忘れ難きモスコーの夜(1917)
     青い焔(1916)/ 春夢(1934)
     ピアノのための「からたちの花」(1928)
信時 潔:譚詩曲(1925)
成田 為三:浜辺の歌変奏曲(1942)
箕作 秋吉:夜の狂想曲(1935)
菅原 明朗:水煙(1930~32)
下総 皖一:パッサカリアと舞曲(1941)
橋本 國彦:三つのピアノ曲(1934)

[日本伝統文化振興財団]