志茂 征彦 Masahiko Shimo

志茂征彦

プロフィール

 洋画家の父とピアノ教師の母の影響を受けて、ピアノを始める。幼少期に桐朋学園大学音楽学部付属子供のための音楽教室に通い、音楽英才教育を受ける。
 桐朋学園大学音楽学部ピアノ科を首席で卒業した後、明治安田生命クオリティ・オブ・ライフ文化財団海外音楽研修生として、ハンガリーのフェレンツ・リスト音楽大学に留学する。在学中に文化庁新進芸術家海外研修二年派遣に選ばれ、ハンガリーで研さんをさらに積む。その後、イギリスに移り王立音楽院で室内楽や歌曲を学ぶ。
 これまでに、大島正泰、結城八千代の両氏に師事する。海外では、ラースロー・バラニャイ、ガボール・チャローグ、フェレンツ・ラドシュ、マーク・スワーツェントルーバー、イアン・ファウンテン、ノーマ・フィッシャーらの指導を受けるほか、ジュリアス・ドレイクのもとで歌曲演奏法を勉強する。さらに、ネリー・ミリチョイウのコレペティトールを務める。
 第59回日本音楽コンクールピアノ部門第2位受賞、あわせて河合賞も受賞する。
 演奏活動は、ピアノ・ソロのみならず協奏曲や室内楽、また歌曲と多様な範囲に及ぶ。これまでに、ヴァイオリンやチェロ、オーボエ奏者、そして歌手とロンドン、アムステルダム、ブダペスト、プラハで共演をする。
 日本では、東京文化会館をはじめサントリーホール、王子ホール、白寿ホール、JTホール、トッパンホール、すみだトリフォニーホール、かつしかシンフォニーヒルズ、津田ホール、フェニックスホールで演奏する。元シカゴ交響楽団、現在ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ソロ・フルート奏者のマチュー・デュフォーと東京、大阪、筑波でコンサートツアーを行う。東京での演奏はNHK-FMで放送される。また、ロンドンのセント・マーティン・イン・ザ・フィールズ教会にてピアノリサイタルを開くほか、韓国の統営市から招待されて特別コンサートに出演する。
 歌曲の分野では、日本ドイツリート協会主催によるヒンデミットの歌曲集「マリアの生涯」全曲演奏会やR・シュトラウス生誕150年にちなんだ歌曲連続演奏会に出演するほか、詩人メーリケ没後140年に寄せたヴォルフのメーリケ歌曲集リサイタルを開催する。文豪ゲーテ生誕270年の年には、珍しいメトネルのドイツ語による作品を取り上げる。この他、「リスト音楽院の仲間たち」と題したトッパンホールでのコンサートではリゲティ、クルターグ、シャーリの歌曲やピアノ作品を演奏し、好評を博する。
 現在、パシフィック・コンサート・マネジメント、および日本ドイツリート協会に所属する。日本ドイツリート協会では制作担当役員を務める。